今書いている詩(372)

   今書いている詩(372) 「たろうさんのハンガー」

 礼服の木製のハンガー君
 いつもタンスの奥で
 御主人様の出番を
 待っているんです

 今日は突然のお出かけ
 上着のポケットに塩粒哀しいね
 慶びの日は決まっているのに
 急に出番で忙しいね
 黒のネクタイ君も
 白のネクタイ君も
 待機中です

 背広のハンガー君
 暫くお休みですよ
 御主人様が新しい
 仕事に就けるまでね

 ブレザーのハンガー君
 今夜は楽しそうですね
 御主人様が
 女の人と待ち合わせ

 洗濯物のハンガー君
 フットワーク良くて
 いつでも外の空気を吸えて
 羨ましいね

 「わたしなどすぐにお払い箱ですよ」
 「ほらね 洋子さん 洗濯物を抱えて
  階段を上がってきますよ」
 今日もお日様 ニコニコ笑ってます

 「誰ですか わたしをヌンチャク代りに
  して遊んでいるの!」
立石 彰さんが「いいね!」と言っています。