今書いている詩(98) 「たろうさんの住む町」

  たろうさんの住む町

 八王子市街の東から朝日が昇り
 南の高尾山の上を通り
 西の夕焼けの里に
 夕日となって沈みます
 (本当は地球が西から東に動いてる)

 富士山は邪魔されているので見えません
 その犯人は高尾山です
 洋子さんは江戸っ子だから
 富士山の見えないところには
 住みたくないそうです
 元八王子っ子のたろうさんはそのたびに
 悔しい思いをします

 元八王子小学校からは
 「でんべそ山(大嶽山・別称キューピー山)が見えるよ」
 むき気になって言います
 とても富士山とは太刀打ち出来ません
 一訓君(私の友達)のお母さんが
 私の家を見に来てくれた時
 「いい家を見せていただきましたよ
  でんべそ山は見えるかねぇ~」が第一声でした

 陵北大橋の上は寒いので洋子さんが
 「店に着いたら頬が凍っているようだ」と言います
 陵北大橋は八王子八十八景に入ってます
 恩方がずーと見渡せます
 この橋から でんべそ山が少し見えます 

 たろうさんは腕がいま不自由なので
 休んでいても車で送り迎えが出来ません
 だから借りがいっぱいあります

 「あんたがボケたら 面倒みるからね
  俺が先にボケたら ボケもん勝ちだよ」
  冗談交じりに言います 洋子さんは
 「私をボケるなんて言わないでよ」とお冠です

 たろうさん早く治って仕事に行きなさい
 みんながそれを待ってますよ