今書いている詩(74) 「たろうくんの桃の木」

  たろうくんの桃の木

 2階で臥せっている
 たろくんはベランダ越しに
 桃の枝を見ています

 雑木林で朝日がろ過されて
 桃の芽の産毛を淡く
 浮かび上がらせている

 硬く小さい芽は
 幼いあなたのようですね

 おーい 桃の木君
 13年前には途中から
 切られていたね

 どんな理由があったのかな
 ヒコバエから復活して
 傷跡は何処にもないね
 「桃クリ3年…」だけれども
 君は強いねぇ~

 毎年 実をつけるけれど
 鳥さんか 虫さんの 
 美味しい食べ物だね

 「来年は袋をかけて
 たべたいなぁ~」
 食いしん坊のたろうくんは
 寝ながら思っています