2013-08-29から1日間の記事一覧

昔書いていた詩(74) 「夜明け」 「乗客」

夜明け 夜の創造主が 行き交う男と女の 影を演出する 見知らぬ街の 水銀灯が 闇の壁を貫く たった今 停車場の 階段を登るのは 七面鳥 角材とヘルメットの 武装集団が 黙々と行く ああ 高速道路の橋桁にも 地下鉄の手すりにも 夜明けはない 私を追い越した風…

今書いている詩(74) 「たろうくんの桃の木」

たろうくんの桃の木 2階で臥せっている たろくんはベランダ越しに 桃の枝を見ています 雑木林で朝日がろ過されて 桃の芽の産毛を淡く 浮かび上がらせている 硬く小さい芽は 幼いあなたのようですね おーい 桃の木君 13年前には途中から 切られていたね ど…