今書いている詩(45) 「山入川」

   山入川

 枯れていた川に水が
 溢れて流れている
 枯れても伏流水となって
 私の心の中を流れてゆく

 濁水となっても
 暫く時が経てば
 清流となって流れる

 自然はその繰り返しの日々
 人生もまた同じ繰り返し
 時として大きく小さな振幅で

 橋の上から眺めているのは
 一人ではありませんよ
 たろくんと娘さんと奥さんです

 時のサングラスを
 掛けてて見れば
 セピア色の河原

 カワセミが魚を求めて
 川面に飛び込む
 アカショウビン
 森でボーとしている

 夕暮れの空が茜色に映える
 夕焼け小焼けのチャイムが鳴る
 たろうくんの住んでいる
 夕焼けの里の初冬です