今書いている詩(38) 「本当のこと…(4) 」

   本当のこと…(4)

 

 

 本当のことを言うとね

 

 失われてしまった

 

 私とあなたの心は

 

 何処へゆくのでしょうか

 

 

 

 暗くて深い夜を走り続ける

 

 特別編成の心の夜行列車の

 

 寝台で私とあなたが

 

 ふと目覚める 起き上がる

 

 

 

 何もすることなんかありませんよ

 

 ただ黙って流れゆく闇を

 

 飢えた心と 凍えた眼で

 

 見つめているだけですよ

 

 後悔に明けくれた日々を

 

 振り返っているだけですよ

 

 

 

 憎しみ合いながらも 

 

 愛しみ合いながらも

 

 私とあなたの引き受けた

 

 責任の重さを 嘆き 喚き 悲しみ

 

 私とあなたは生きてきましたが

 

 それは運命と宿命に

 

 反発し続けた人生でしたね

 

 

 

 生まれた時代が悪かったのか

 

 生まれなかった方が良かったのか

 

 自問自答してきた私とあなたは

 

 誰も知らない 判らない

 

 世界を彷徨してきた

 

 兄弟ですよ 友達ですよ

 

 家族ですよ 恋人ですよ

 

 

 

 私とあなたの失った過去を再び蘇えらせ 

 

 愛を取り戻し 心を取り戻し

 

 輝く光を瞼に焼き付け

 

 永遠に続くこの闇を突き抜けるまで

 

 私とあなたの心の列車は走ります

 

 私とあなたの心の旅は続くのですよ