今書いている詩(312)

  たろうさんの送り火(残暑)

 ダルマストーブに
 石炭くべた
 燃えてる
 暑い夏なのに
 なぜ思い出したのか
 冬のことだろう
 昔のことだろう

 燃えてる
 ほのほ(炎)に
 わたしは
 ふさわしくない
 燃え滓(かす)が
 似合ってる

 ああ65年も
 生きてきた
 それだけが
 勲章
 それも
 時のほのほ(炎)に
 くべてしまえ

 明日なんか
 いらない
 希望も
 愛も
 燃えている
 夏が
 ここにあるから

 「あっそうだ
  送り火だったな」