今書いている詩(305)

  たろうさんの夏 (欠片)

 耕運機で畑が
 耕されてゆく
 土が息をしてゆく

 グチグチ考えないで
 あなたも頭の中を
 耕しなさいよ
 実りの秋が来ますよ

 夏の恋は
 砂にしみこんで
 彷徨っています

 玄関の階段に
 アブラゼミ
 寝ている

 次第に前のめりになる
 アリが群れている
 動いたのだ

 アリさんが喜ぶ
 夏の欠片が
 落ちてる