今書いている詩(281)

たろうさんの歯医者物語

 生まれた古里の神主さんの
 家の横の坂道に江戸時代の
 古いお墓があった
 少年の頃に笹を刈ったり
 掃除をした時期があった
 そのお墓は歯医者のものらしい
 と後で知った

 もうあれから50年は経ている
 半世紀も前だ 感慨深い
 それから今まで
 その時の御利益であろうか
 歯の痛みから遠かったが
 ついに歯医者に通い始めた
 右奥の下の歯が2本と歯茎が
 溶け始めている 歯槽膿漏である

 「こんなになるまで来ないとはなぁ~」
 先生に飽きれられた
 目・歯と先に衰えは来るらしい
 目は少しの近眼と老眼に
 少しの緑内障がある 
 そこに歯が加わった
 老いと病が近づいている
 等とノー天気なことを
 言ってる場合ではない
 自分がそうなのだ

 昨年の春頃から血圧の薬と
 血糖値を下げる薬を飲み始め
 11月に左足の下肢静脈瘤を手術した
 1ヶ月後の12月に帯状発疹になった
 後遺症は今も続いている
 もう病気のオンパレードだ
 ああもう 破れかぶれだ
 矢でも鉄砲でも持ってこい

 東北へボランティアどころではない
 自分がされる側で 辿り着く前に
 歩けない 役立たずなのだ
 他にも役立たずがあるが
 この場所は知られたくない
 いずれ神さまにお願いするしかない
 為体です

 「洋子さんまたお金かかります 許してね」
 それにしても暑い節電の夏ですなぁ~
 (誰です ひとの不幸は楽しいなんて)
 ママに言いつけてあとでお尻ペンペンの
 お仕置きですよ