今書いている詩(273)

たろうさんのケヤキ(伸びる)

 我が家の庭の中で
 ケヤキ君が一番の
 のっぽ君です
 あんなに大きくなったら
 私たちの居場所が
 なくなるんだよと
 言われそうですね

 少年の頃に神社の森で
 あなたの仲間に刻んだ
 みんなのイニシャル
 残っているかなぁ~

 傷は瘡蓋になって
 もう剥げ落ち 癒えて
 いるんでしょうね
 でもわたしの心に刻まれた
 傷は記憶の欠片となって
 時々 疼きます

 あのときの真っ直ぐなこころ
 何処へ置いてきたんでしょうね
 今もあなたは 彼処に
 堂々とした姿でいますね

 あなたは美しい
 春の若葉 秋の紅葉となって
 眼に焼き付いてステキですね

 わたしは老いの姿ですが
 これからも真っ直ぐなこころで
 伸びるんですよ