今書いている詩(272)

たろうさんの樫の木 (願望)

 日の当たらない北側の庭の
 日陰を突き抜けた樫の木君
 急に大きく育ちました
 ドングリ君の木ですね

 娘の幼い日に小さい
 キュロットスカートのポッケに
 ドングリ君をいっぱいに
 詰め込んでいた
 「拾ったのはドングリ君
  だけだったのかな」

 たろうさんの樫の木から
 落ちた君を拾って貰いたいな
 「じーじのおうちでひろったの
  わたちのたからものよ」
 モミジのような手を広げて
 ママに言うんだ

 「拾ったのはこれだけ」
 頭をなでながらママが言うよ
 「今度はお金もね」と
 ニコニコと笑いながらね

 たろうさんはノー天気に
 「そんな日が来ると良いなぁ~」
 心の声です 願望ですよ