今書いている詩(214)

   たろうさんのヤモリ(家守)

 6畳の洋子さんの寝る仏壇の
 ある部屋のサッシの所に
 ヤモリらしき「いきもの」がいた
 トカゲでは無い
 どこか「のろい」あなたですよ
 
 この家にはあなたが必要だから
 使わせられたのかな

 霊能者が言う
 「あなたの守護霊様は徳の高い
  お坊さんですよ 大丈夫です」
 それを言われて喜んでいるあなた
 (そんな人に守られないと危ない
  あなたなのですよ)
 たろうさんはいつも思います

 するとたろうさんの家も危ないのかなぁ
 でもヤモリ(家守)さん
 洋子さんに見つかると
 ゴキブリさんのように
 スリッパの餌食になるかも知れません

 たろうさんもかなり無理して
 外に退散して頂きました
 娘が聞いたら「もうこの家に来ない」と
 大騒ぎですよ それでは困ります

 今度来るときは2階の
 たろうさんの部屋にしてね
 なにも無いけど歓迎しますよ

 寝るときに枕元を見たら
 黒い小さな虫がいっぱい
 
 生きてゆけますね あなたも
 たろうさんは安心して眠ります

 お休みなさいね
 黒焼きにはしませんよ
 たろうさんのヤモリさん