昔書いていた詩(213)

 
    友
 
 良き友は良き部屋に
 来るであろうか
 友を迎えるように
 私の部屋は整っているか
 否 整っていない
 
 傷ついた鳥が
 木の枝で羽を
 休めているように
 私の部屋も
 あなたを迎えるには
 時がかかりすぎた
 
 言葉は死して
 私の肉体も
 滅びようとしている
 私は祈るか
 否 祈らない
 私は横たわり
 樫の大木が倒れようとも
 眉を上げない
 
 私は夢の中で
 今日も3人友を殺した
 皆 薬でした
 その薬の調合方法は
 我が家の秘伝だから
 友の貴方にだけ
 書き遺しておこうね
 
 私の所を訪ねてくる
 友がいたら
 いつでも使えるようにしておくよ
 
 良き友よ
 私の部屋はもう妻も娘も
 出かけているので
 整った頃だよ