昔書いていた詩(206)

 

    雨跡
 
 夜半の大風が
 ガラス窓に
 雨跡を印して行った
 僕は布団を被って
 時ならぬ雪の夢を見る
 体が冷えたのだろうか
 朝は快晴の空
 次第に曇り空
 僕の心を
 映さなくてもいいんだよ
 
 
    探査機
 
 僕はいつまで経っても
 失業者だ
 職に就いても直ぐやめて
 毎日を暇と戦っている
 含んだ飴玉が細くなり
 寝て起きるだけの毎日
 別に努力が要る訳じゃない
 一日の長さをもてあまして
 好きでもない言葉を
 探してるだけ
 惑星に向かう探査機から
 暇の標的にされてしまった僕
 今でも探査機は
 地球の周りを
 廻っていますか