今書いている詩(191)


    たろうさんの山桜

 家の屋根を
 越え
 空気の流れに
 乗って
 身を任せ

 ゆっくりと
 山桜の
 花びらが
 里山に
 下ってゆく

 桃の花の
 木蓮の花の
 横を過ぎ
 地の底に
 下ってゆく

 淡い花びら
 の
 群れ

 過ぎゆく
 季節に

 椿の花
 色あせ
 地に落つ

 山が萌える
 朝に
 曇り空
 が
 似合う