今書いている詩（１８１）

　　　たろうさんの楽園

　モンシロチョウが菜の花の
　菜園にやっと戻って来ました

　今年は椿がいっぱい咲いて
　ヒヨドリさんが花の中に
　顔を突っ込んでいます

　あれっ　見慣れぬ鳥だなぁ～
　あんた達も同じ事してますね

　ネットで確認しちゃいました
　
　ああ　いつも元気で啼いている
　ガビチョウの夫婦さんでした
　　
　餌台で小鳥のえさも
　食べていましたね

　もうすっかりたろうさんの
　家の近くに居るのですね

　桃の花が　ひとつ　ふたつ
　咲いていますよ
　
　大根さんの葉が伸びて
　花が咲きそうです
　
　オオイヌノフグリさんが
　ヒメオドリコウさんと競って
　一面に咲いていますよ
　
　たろうさんの家では
　浄化槽が本下水になります
　今日は最後のコンクリート打ちです

　「きれいにしあがってますねぇ～」
　たろうさんは覗き込んで言います
　
　「この上を猫が　歩かなければ良いんだがなぁ～」
　施工した　お隣の水道工事店の森田さんが　
　少し心配しながら　真顔で言いました

　道具を軽トラに運び込み
　運転席に笑顔で乗り　
　開けた窓から挨拶します

　「お金はいつお支払いすればいいのですか」
　「まだいいのですよ」
　大蔵大臣の洋子さんは一安心です
　
　春風が髪を　優しく戦ぎます