今書いている詩(158)

    たろうさんの計画停電

 杉並から帰る途中の中央高速の
 街路灯が所々消えている
 「計画停電が始まっているんだ」と言いながら
 たろうさんは次に交代する
 奥村さんに話しかけながら
 ハンドルを握っている
 2人の半信半疑の会話です

 高速で飛ばしているので
 街路灯が付いていたり
 消えていたりするのが
 よく理解できないのでした

 中央高速の第1八王子インターを降りてから
 冨士森の社長宅に向かう
 信号機が消えていなかったので
 順調に走れました

 社長宅で車を入れ替えるのに夢中で
 自分の車を出そうとして
 「あっ いけない 荷物を忘れた」と気がつきました
 たろうさんは明日休みなのです
 
 冨士森公園の横を通り
 出来て2年程の
 中央線のアンダーパスを潜り
 市内に入って国道20号を左折したら
 そこから先は真っ暗です
 計画停電がすでに始まっていたのです

 交差点を慎重に突っ切り
 陣馬街道を ひたすらに走り
 四っ谷の交差点で
 交通整理のお巡りさんの指示に従い
 「最近ないなぁ~」と思いながら
 ようやく宝生寺団地入口の交差点を右折

 陵北大橋を渡ったら信号機が点いている
 そこから上は明るい別世界です
 「ラッキー」と思いながら家に着きました
 
 洋子さんとの会話が妙にチグハグで
 「おかしいなぁ~」のたろうさん

 なんと娘さんは帰って来ていたのです
 加藤君の所にいるのだとばかり思っていたのです
 「ああ なんと嬉しい」
 勘違いのたろうさんでした