今書いている詩(34) 「たろうさんのロト6・ミニロト」

   たろうさんのロト6・ミニロト

 

 

 「さあ 今日も当てるぞ」と気合を入れて

 

 たろうさんはロト6・ミニロトを買いにゆきます

 

 このところ1000円も当たらない

 

 空振りばかりのたろうさんです

 

 

 

 「大空の遥か上を飛ぶ飛行機に

 

 空気銃を放っているようなものだろうか

 

 でも買わなければ当らないな」と最近は

 

 小さなジレンマに陥っているのです

 

 

 

 やめられないのです

 

 やめてしまえばささやかな希望も夢も

 

 なくなるたろうさんです

 

 宝くじ中毒の症状ですね

 

 買うのは週に1600円です

 

 ささやかな抵抗と夢です

 

 

 

 奥さんのひろこさんも

 

 たろうさんの心を知っているので

 

 ミニロトとスクラッチを買います

 

 ひろこさんはくじ運が強いので

 

 スクラッチで7万円と5万円を最近は1万円を当てました

 

 

 

 娘さんは「お母さんはお父さんを引き当てたので外れね!」

 

 「お父さん あたしとお母さんに当たったので

 

  もう当たらないよ!」と素気無く言います

 

 

 

 たろうさんの口癖は「1000万円でも当たれば家の

 

 ローンも返せる 仕事にゆかなくてもいいからなぁ~」です

 

 新聞発表の前にインターネットで結果を見て

 

 いつもがっかりするたろうさんです

 

 

 

 江戸時代の庶民の夢は富くじでした

 

 ささやかなたろうさんの夢を笑わないでくださいね

 

 昨日も今日も甘い考えのたろうさんです

 

 たろうさんの家のゆずもいつの間にか色づいています