2013-06-16から1日間の記事一覧

昔書いていた詩(2) 「的」

的 春が洋弓の弦を離れる矢のように やって来ても 私は独り佇んでいる 未来行きの無人駅の改札口に そっと切符を出す しまった私は行き先を間違えたかと 考えてみるが遅い 空気の抜けたバレーボールが ゆっくりと転がるそして 貴女はいつも二人連だけど 私は…

今書いている詩(2) 「待つ」

「待つ」 たろうくんは立ち続けている 宮ノ前の鳥居の傍の 八幡神社と石柱に彫られた 処でじっと待つている 夕闇が近づく頃 遠くにお母さんの姿が浮かぶ たろうくんの顔に嬉しさが広がる お母さんは浅川駅から2キロの 山道を不自由な足を 引きずりながら帰…