今書いている詩(478)

 たろうさんの用水

 
 おい 堰からから
 引き込まれた
 水よ
 そっちに流れたって
 もう田圃はないぜ
 君は潤せないんだ
 
 あそこは
 牧草地になっちまってる
 昔は蛍が
 乱舞していたし
 カエルも大合唱だね
 まてよ
 一枚田圃があったね
 
 変わり者がいてね
 どうしても
 田圃を売りたくないと
 言ったんだよ
 本当は都営住宅が
 建つ予定地だったのさ
 
 古代の由比牧も
 消えちまったよ
 いいよ いいよ 
 忘れてもさ
 君の役目も終わりさね
 由比野に
 「ひばりくんの 春はあるかい」