今書いている詩(477)

    たろうさんの黒猫
 
 隣の駐車場の
 急坂を黒猫が
 降りてゆく
 道には雪がまだある
 野良が多いのですよ
 
 コラお前 
 餌はあるのかい
 黒いので
 苦労してないかい
 黒猫は悲しいね
 黒故に
 
 野良はもっと
 悲しいね
 生きてゆくのが辛いね
 おいお前
 本当に辛いと
 思っているのかい
 案外楽に生きていてさ
 
 人間はもっと
 哀しいね
 ひとりは嫌だとさ
 泣いているんだよ
 「神さま 誰か相手を
  見つけてね」