今書いている詩(431)

たろうさんの義弟(照雄)

 妹から初めてお歳暮が届いた
 たぶん姪のお店のノルマでしょう
 海苔の詰め合わせセットでした
 喜んで受け取りますが
 お金を使わせたくないです

 娘が10年遅れて生まれましたが
 かわいい姪たちです
 妹は今年具合が悪かったです

 運命とは辛いものですね
 妹の旦那は歯科技工士で
 手に職があるから
 「歳を取っても働けるからいいわね」
 洋子さんと喜んでいたのに
 余りにも早いこの世との別れでした
 今年は十七回忌でしたが
 三回忌以後は連絡がありませんでした

 義弟はわたしよりも年上なのです
 誰よりも泣くほどに家族を愛し
 働きすぎた一生でした
 仕事で金属を加工するときにでる
 空気を吸い込んで鼻の奥に
 癌が出来たのです
 家族のために仕事をしすぎた結果です

 50歳を幾つか過ぎた若さでした
 哀しいですね
 妹も40なかばで未亡人です
 別れは辛かったでしょうね

 家も売り次第に生活が苦しくなりました
 助けてあげたくともわたしも
 自分の家族を養うだけでめいっぱいです

 運命と言えばそれまでですが
 妹も姪たちも苦しい経験をすることが
 定めなのでしょうか
 あの世で照雄さんとまた会えますね
 「よおぅ~し 今年のジャンボ宝くじ
  当てるように気合いを入れるぞ!」

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