今書いている詩(429)

たろうさんの8番線(針金)

 たろうさんが18歳になるまで
 住んでいた掘っ立て小屋の
 屋根を台風から守っていたのは
 8番線でした
 父が地面に杭を打ち8番線で
 屋根を押さえていたのです

 伊勢湾台風の時に
 近所の農家の納屋が
 飛ばされても持ちこたえました
 お父さんとたろうさんは
 戸を必死に押さえていたのです
 母と姉や妹は近所のに
 避難してました

 その家も今はありません
 中央高速が走ってます
 いつも其処を通るたびに
 この下が家だったと思いながら
 走っています
 あの8番線は
 心の中に生きています

 たろうさんの家の物置に
 新しい8番線があります
 静かに眠ってます
 出番がなくてもいいよね

 たろうさんのこころの8番線は
 いつでも 皆さんと繋がっていますよ
 あなたの心が飛ばされそうな時に
 「助っ人に伺います」

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