2014-07-29 今書いている詩(386) 今書いている詩(386) 「たろうさんの伝言板」 高尾駅の改札口の横の 「待っているよ」と忘れられた 小さな白墨で書かれている 不揃いで 下手な文字の 羅列の伝言板 50年も生きて来たんだ 横目で見ながら 過ぎてしまった 遠い日々の 悲しみと喜び あの日も来なかった女に 伝言を書きました 新宿駅の反対側の ホームに佇んでいた少女が 素晴らしく思えた 運命のようのに 駆けていった時間 もう会えないけれど 色褪せて見失った あなたの面影を 心の伝言板に 白墨で書きました 「待っているよ」