今書いている詩(345)

  たろうさんの仮橋

 陵北大橋のすぐ下流に
 生活用専用の仮橋がある
 人と自転車が通れる
 小さな仮橋です
 大水で川が溢れると
 外される 流される

 その橋は住民にとって
 便利で必要なのです
 今度はその仮橋を
 恒久的な橋にしてと
 署名が我家にも来た
 署名しました

 でもね わたしが思うのですが
 散歩の時に川の流れや
 小魚を仮橋の上から見る
 犬の散歩の人とすれ違う
 陵北大橋の上流や下流を見る
 この景色が素晴らしい
 川岸にもすぐ降りられる
 至福の時間もあります

 時間がゆっくり過ぎて行く
 空間がこの仮橋にはあるのです
 四万十川沈下橋よりも
 わたしには味わいがあるのです

 いいのですか
 不便さを便利さに変えて
 失うものありませんか
 わたしの心に架かっている
 この仮橋をこのままに
 して置いておいて下さい

 「わたしのこころの仮橋も
  すぐに外せますよ」