今書いている詩(333)

   たろうさんの夕暮れ

 ゴーヤのグリーンカーテン
 しおれた葉の隙間から
 青い空が透けて見える
 (わたしのこころも透けているのか)

 「高尾山の向こうの相模原に
  入道雲が浮かんでいる」と
 つぶやきながら長袖のシャッを着る

 「あれっ またシャッのボタンを
  掛け違えているなぁ~」

 洋子さんはあきれて
 「里美さんに 迷惑掛けないでよ」

 わたしはいつも言い返す
 「それなら わたしより3日は
  長生きしてくれよ」

 ガビ鳥がさえずり始める
 秋の夕暮れも早い