今書いている詩(289

たろうさんのロボット

 夢の中で酷いあなたの
 歯ぎしりの奥歯で
 わたしの切なる願いの
 愛は石臼のように
 噛み砕かれ
 希望も粉々になったよ

 細い食道を通過して
 胃液で消化され
 十二指腸から
 養分として吸収された
 切なる願の愛は
 新しい希望(のぞみ)の
 源(みなもと)になれるのか

 肝臓よあなたの毒を
 消しておくれ
 わたしのこころを
 癒やしておくれ
 酔いを醒ましておくれ

 そして心臓よふたたび
 熱い心音を揺り
 戻しておくれ

 こころには拍動を
 わたしには未来を
 あなたには
 愛と平和な家庭をね

 「ああ あそこにわたしと
  あなたのロボットが
  眠っていたんだね」