今書いている詩(266)

    たろうさんの親不知

 夕食をしている洋子さんと
 たろうさんの会話です

 ひ「歯はまだ痛むの」

 た「滲みるんだよ」

 ひ「親不知は抜いたの」

 た「親不知なんて生えてないよ
   親を知ってるもの」

 ひ「あら お姉さんと双子なのに親は
   生まれた日を忘れてたじゃない」

 た「ほんとそうだ」

 二人だけの古い進展のない会話です
 
 ちなみにたろうさんとお姉さんは
 昭和20年の12月に生まれたのに
 昭和21年4月14日に戸籍がなっています

 戦後の混乱か両親のいい加減さです
 生まれた日が分かりません

 子どもの生まれた日ぐらい
 覚えていて欲しいですね
 もう両親は遠い国です