今書いている詩(212)


    たろうさんの感謝状

 そうだ 生きている
 生かされていると
 思ったときに 
 ありがとうの感謝状を
 あなたから頂きました

 限界を感じたとき
 新しい境界を越えるとき
 読み直します

 感謝を知らない
 子どもさんがいますか
 感謝を知っている
 大人がいますか

 或日 たろうさんの感謝状が
 棚の上で埃にまみれていました

 「おまえは感謝がたらない子だね」
 母に言われてました

 母の日に母はいません
 遠い日の言葉です

 洋子さんと 娘と 皆さんに
 感謝状を宅急便で贈ります
 被災地の人にもね

 「だって 生きているんですもの
  生かされているんですもの」

 たろうさんの感謝状の
 最後に書き加えられていました