昔書いていた詩(161)

 
    コミ二ケーション
 
 僕らは分かり合えることから始める
 どんなにお互いが必要であっても
 真新しい現実は過去よりも輝いているから
 貴女と僕の間でいびつに歪んで
 消しゴムで簡単に消されてしまわないだろうか
 僕はいつもそんなことばかりを危惧している
 
 昨日僕は夢を見た
 貴女が泣いているのだ
 誕生仏のように僕は右手を上げて
 貴女に問いかけたが
 夢は其処でで終わってしまった
 
 僕は貴女との愛を確かめようと
 あなたの住む街に出かけた
 貴方はひまわり畑で微笑んでいた
 夏の終わりの日の出来事だった
 
 あれから30年経て貴女は
 私のかけがいのない妻だ
 おお 娘ももう26歳になっている
 現実は今も輝いているね