今書いている詩(138)

  たろうさんの春(3)

 春は一進一退をしている
 押しくら饅頭をしているのかな
 庭の桃も堅い蕾だし
 遅咲きの梅も
 蕾があるのかなと覗いてみたが
 枝に微かに蕾があるみたい
 でも白い花の沈丁花
 膨らんでいる

 隣の家は引っ越して
 車だけだが置いてある
 主は必要なときにだけ来る
 寂しいよお隣さん
 早く戻ってきてね
 鳥たちはえさを忘れると
 催促の鳴き声ですよ

 明日娘さんが来るというので
 待ち侘びるたろうさんですが
 泊まりに来るのではなく
 冷食とペットボトルの
 おおーいお茶と紅茶と

 加藤君が好きな胡麻昆布と
 焼き肉のタレを取りに来て
 すぐ帰るようですね

 他に娘さんのリクエストで
 ソース・マヨネーズ・ケチャップ
 みりんがあります
 洋子さんの気持ちの
 ミカン・イチゴ・オレンジジュース
 も持たせるそうです
 あっ 忘れてましたトイレットペーパーを

 なんだかたろう商店さんで
 買い物をしてゆくお客さんのようですね
 でもうれしいたろうさんと洋子さんです
 春遠からじですね