今書いている詩(135)

   たろうさんの告別の辞

 2月の烈しい風と共に
 あなたの魂も遠い国に
 旅立ったのであろうか

 苦悩や苦痛から解き放たれて
 満足だろうか

 優しい愛や微笑みももう
 2度と感じられない

 あなたの肉体は一塊の
 骨と灰になり白い陶器の中に
 収まっている

 あなたの無念は天井に留まり漂い
 私たちを見下ろしているのか

 「末の娘が大学に合格した」
 と喜んでいたのに
 無常の風があなたに吹いたのだ
 自分で呼び込んだのですね

 あなたの死を悼む男が
 此処にももいますよ

 忘れないと誓っても
 時は私の記憶を
 押し流して行くことでしょう

 だからいまだけでも記憶に
 留めておきますよ
 あなたの笑顔と大きな声を
 たろうさんの脳裏にね