2013-08-31から1日間の記事一覧

昔書いていた詩(76) 「犬」 「再生」

犬 野良犬が 大欠伸をしている街の午後 小刻みに震える光の粒子は 舗道の敷石に飛び散って 捨て犬を覆い通行人の首筋まで 薄黄色に染め始めた 薄汚れたアーケードの下を モノラルな制服を装い 碁石顔の女達の塊が 嘴から紫紺の煙を吐き出してゆく ああ コン…

今書いている詩(76) 「たろうくんへの宅配便」

たろうくんへの宅配便 幸せは軒に吊るされた 干し柿のように 甘くなって並んでいるかな 希望は隣の家の干し大根のように 萎びてないかな 干し柿も 干し大根も 今が食べ頃ですよ でも美味しすぎて 幸せも 希望も あなたの胃袋の中で 消化できますかそれとも …