今書いている詩(337)

   たろうさんの夕焼け

 ケエ ケエ ケエーと
 (帰ったよ 帰ったよ)
 ひぐらし君が啼いて
 夏のどら息子が
 戻って来たよ
 最後の悪あがきさね

 西日を浴びた
 右腕に日焼けした
 想いと
 狂おしい
 汗を流してね

 だけども恋した
 季節とはもうお別れ

 朝と夜は涼しい顔で
 仲良しこよし
 昼が拗ねてますよ
 ひとりが寂しいとね
 仕方がないので
 夏も秋へハイタッチです

 コオロギ君たまには
 夏を思い出して啼いてね

 「お父さん 夕焼けは夏の
  かけらが輝いているの」