昔書いていた詩(216)

 

    希望と枷
 
 私は図書館に
 希望を少しだけ
 仕入れにゆく
 同時にゆく
 職安には
 空腹を満たす
 仕事を探しにゆく
 
 私は今でも自分を
 失職している
 私の時代も世界も暗い
 闇の世界に没している
 
 悪の世界に堕ちるには早く
 善の世界には遅く出来ている
 悪と善の循環サイクルを
 断ち切るには誰よりも
 豊かな思考が必要だ
 
 私は妻と交わろうともしない
 それが私の枷です
 今日も言葉を探し求めて
 一日中無言で暮らす
 
 明日は来るか来ないか
 心の回転木馬
 私は跨っている